• 「家族とは?」「正しさとは?」と考え込んでしまう映画「少年」

  • 2015 / 05 / 30

  • 「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」「愛の亡霊」「ユンボギの日記」「少年」…先週からすごい勢いで大島渚監督作品を見ています。

     

    そろそろ映画館で誰かに「大島渚、好きなんですか?」と声をかけられるんじゃないかなと思い、「いえ、名前が似てるだけです」と答えようと心の準備をしているのですが、今のところ誰にも声をかけられていません。

     

    今日見た「少年」すごく良かったです。「当たり屋」を稼業として全国を点々とする父、母、少年、幼児の4人家族の話なんですが、4人の心の動きがとても繊細に描かれています。

     

    父親は、戦争で怪我をしたのを言い訳に、真面目に働こうとしません。母親は、なぜかそんな父親に惚れ込んでいて、車に当たる役を仕方なく引き受けています。母親は当たり役を続けているうちに身体に負担がかかってしまい、10歳ぐらいの少年が当たり役をすることになります。

     

    少年は賢いけれど感情を表に出さない男の子で、そんな自分の運命を受け入れつつも、家族の他のメンバーを冷静な目で見ています。

     

    母親(少年にとっては本当は継母です)は、そんな立場にありながらも非常に美しく気品を感じさせる女性で、少年とは一種の共犯関係にあります。

     

    少年と母親の関係がとても不自然でいびつなのに、どこか血縁を超えたような温かくまっすぐな愛情が流れているのが感じられるところが、この映画の見所のような気がしました。

     

    無理矢理まとめてしまえば、「家族って何なんだろう」「正しいってどういうことなんだろう」と考えさせられる映画なんですが、大人目線で、父親と母親の関係性のやるせなさをでじっくり考えてもみたいと思いました。

     

    まだまだ、大島渚監督作品を観はじめて間もないのですが、目に見えるところで表現する感情と、目に見えない部分で感じさせる感情に微妙に違いがあり、それぞれの登場人物のキャラクターが角度によっていろいろに見えるところが、この監督の映画の素晴らしいところなのかな?とぼんやりと思っていたりします。

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    ふぞろいな中小企業診断士(同友館)

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