• まっとうな問題作「帰ってきたヒトラー」

  • 2016 / 07 / 04

  • 家族に
    「そんなの観に行って大丈夫?」
    と心配されながら観に行った作品。

     

    戦争中のヨーロッパの映画を見たり、
    ドイツを訪問したりする度に、
    この疑問が浮かんでは消えていた。

     

    総じて穏やかで知的水準も高いドイツの人々が、
    なぜ彼に盲目的について行ってしまったんだろうと。

     

    この映画を観て、その疑問に対する答えが少し見えた気がした。

     

    1945年から2014年にタイムスリップするアドルフ・ヒトラー。
    そのまま悠然と街を歩き、
    コスプレだと思った通行人に笑われようが、
    観光客にカメラを向けられようが、
    まったく動じもしない。

     

    その姿がたまたま制作中の映像に写り込んだことから、
    テレビマンの目に止まり、
    「ヒトラーそっくりさん」のモノマネ芸人として有名になって行くのだが…

     

    そのようなストーリー。

     

    この映画の恐ろしいところは、彼がだんだん魅力的に見えてきてしまう、ということだ。

     

    モノマネ芸人としての自分の立ち位置をはっきり自覚しながらも、
    現代の新聞や初めて触れたインターネットで現代の情勢を把握し、
    街に出て一般の人々の悩みや不満に真剣に耳を傾け、
    そして息を飲む見事なスピーチ…

     

    そうやって人の心を徐々につかんでいく。

     

    画面の中の人たちの心はもちろん、映画を観ている私たちの心も。

     

    彼が車の中でトレードマークのちょび髭を手入れしている姿や、
    ドッグブリーダーの庭で犬と戯れている姿(この犬は結局殺されてしまうのだけど)は、
    可愛らしくさえ見えてくる。

     

    彼が何をしてきた人物なのか知っているにも関わらず、好感を持ってしまうのだ。

     

    しかし、ユダヤ人のお婆さんの「みんな最初はそうやって笑ってたんだ」という一言で、
    ヒヤリとし、一気に現実に引き戻される。

     

    そして、映画を観ている私たちは、
    とりもなおさず1930年代のドイツの人の心の動きを追体験していたことに気づかされる。

     

    また、
    将来に対する漠然とした不安、
    政治に主体性を持たない人々、
    難民の受け入れ問題など、
    1930年代のドイツと現代のドイツ(ドイツ以外の国も当てはまるかも)
    が重なり合っていることにも。

     

    私自身、
    政治や国際情勢(そしてもちろん他の国の現代史についても)について
    きちんと勉強して来なかったことに非常に反省させられた。

     

    この映画のメッセージは、
    政治に対してきちんとした意見を持たず人まかせにしている人々に対しての、
    「このままじゃ誰か独裁者が出て来たら流されてしまうよ!」
    という警鐘だと思う。

     

    そういう意味で、切り口は挑戦的だけど、
    しごくまっとうな映画だと思いました。

     

    (あまりよい例ではないですが、
    人々に影響を与える人物がどのように人心掌握していくか…
    というプロセスを見る、という観点で見ても興味深い作品です。)

     

    「帰ってきたヒトラー」公式サイト

  • いろいろスゴかった!「生誕300年記念 若冲展」

  • 2016 / 05 / 09

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    若沖展@東京都美術館。70分待ち、GW中に一度断念するも、再挑戦。

     

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    実は近くの国立西洋美術館のカラヴァッジョ展が大本命だったのですが、こちらは比較的あっさり入れました。 私自身は、カラヴァッジョはイタリアの美術史を代表する画家で、陰影のコントラスト、静物の艶やかさ、中性的な人物の醸し出すややセクシュアルな表情など、右に出る者はいないと思っています。また、「バッカス」「果物籠を持つ少年」「ナルキッソス」等の有名な絵も見られる他、「法悦のマグダラのマリア」の世界初公開など、見どころも満載なのですが…
    この混雑状況の違いは何なのでしょう。汗。

     

    いえ、伊藤若沖の絵もとても素晴らしいし、好きなんですけど…

     

    伊藤若沖の絵の素晴らしさについては生半可な知識しかない私が語るべきでは無いとして、このGW中の集客の明暗を分けたのは、若沖展の並はずれたプロモーション戦略なんじゃないかって思うんです。

     

    ・「解説者」を生み出すメディア戦略
    主催者にNHKが含まれていたこともあり、何度もテレビで特集されていた(そうです)。繰り返し放映されることで、美術に関心のある主婦を中心に、「若沖について詳しく語れる一般人」を多く生み出したのではないかと思います。今回の展示でも、若沖についてのうんちくを語るお母様方をたくさん見かけました。彼女たちが率先して、家族や友人を誘って来ていたように感じました。

    ・最新技術とのコラボレーション

    エントランスでは、今年8月から導入される8Kハイビジョンでの作品紹介ムービーが流れていました。(5月8日までだったようです。)こちらもNHKが主催者であることに大きく関係すると思われるのですが、若沖の華やかで精密な絵と高精細のハイビジョンが非常にマッチしており、両者の良さを引き立て合っていました。このように作品にしっくりくる最新技術とのコラボレーションも、一つの成功要因だと思います。

     

    ・音声ガイドのキャスティング
    並んでいる時に周りの方々の会話を聞いていて知ったのですが、「音声ガイドの声が誰の声なのか」で借りるか借りないかを決める方もおられるそうです。(私にはその発想は無かったので新たな発見でした。)若沖展の音声ガイドは、老若男女問わず好まれ、しかも時代劇でも活躍されている中谷美紀さんでした。花魁役をされていたイメージが強いからか、繊細かつ豪華なイメージも、中谷美紀さんにぴったりだと思いました。

     

    ・インパクトのあるポスター
    ポスターの背景は目を引く赤です。赤い色はその色自体にインパクトがあるので、よっぽど主体が強くないと負けてしまいます。このポスターの主体は白い羽根の鳳凰ですが、この鳳凰のインパクトが凄まじいので、赤い背景でも良いバランスになっています。鳳凰の羽根の先の赤いハート模様が背景とのバランスを取っており、また、現代的に通じるセンスを感じさせることにも一役買っています。

     

    ・絶妙なキャッチコピー
    「ひと月かぎりの、この世の楽園。」というキャッチコピーにも脱帽です。この短いセンテンスの中に、「一か月限定であること」「とてつもなく美しい世界が広がっていること」を盛り込んでしまい、さらに、色彩豊かな若沖の絵の世界を「楽園」の一言で言い切ってしまうセンスには、嫉妬さえ感じます。…いや、嫉妬しか感じません。(笑)

     

    ・ふんだんなマジックワード
    「生誕300周年」「史上最大」「一か月限定」というこれでもか!というマジックワードを使える展示だったということも大きいと思います。羨ましすぎる!

     

    そんな感じで若沖展、見どころ学びどころ満載ですので、まだの方はぜひ行ってみてください。 ええっと、カラヴァッジョ展も忘れずに…

     

    「生誕300年記念 若冲展」
    開催日程:2016/4/22(金)~5/24(火)
    ※5/10(火)から一部展示作品が入れ替わります。
    会場:東京都美術館 企画展示室(東京・上野公園)
    開室時間:9:30~17:30
    (ただし、金曜日は午後20時まで)入室は閉室の30分前まで
    休館日:4/25(月)、5/9(月)

    http://jakuchu2016.jp/

     

    「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」
    開催期間:2016年3月1日(火)~6月12日(日)
    場所:国立西洋美術館
    住所:東京都台東区上野公園7-7
    開館時間:9:30~17:30(毎週金曜日 9:30~20:00)

    http://caravaggio.jp/

  • 「誰も自分の気持ちをわかってくれない」とボヤいている社長さんに観てほしい映画「マイ・インターン」

  • 2016 / 02 / 15

  • ドイツ行きの飛行機でアン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロの「マイ・インターン」を観ました。

     

    映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト

     

    全体的に明るく軽いタッチの映画なのですが、
    ここまでグサグサ来る内容の映画はなかなかない!

     

    急成長しているアパレルのネット通販会社が舞台。
    若々しくパワーにあふれる女性社長(アン・ハサウェイ)と
    人生経験豊富なシニアインターン(ロバート・デ・ニーロ)が
    経営と人生の間に巻き起こるさまざまな問題を解決していく…
    ものすごくざっくりいうとそのような映画です。

     

    女性社長の仕事は分刻みで、睡眠も食事もままならなない状態。
    専業主夫になった夫との間には溝ができていきます。
    そんな中、社外からCEOを入れ、女性社長の負担を減らす話が持ち上がりますが…

     

    作中で何度も繰り返される
    「会社のことを一番本気で考えているのは君なんだ」
    という言葉がグサっときました。

     

    会社のことを一番考えているのは経営者自身。
    四六時中、どこにいても誰といても、ずっと会社のことを考えられるのは経営者だから。

     

    ものすごく当たり前のことなのですが、
    そのことを思い出しました。

     

    「従業員が自分ほど会社のことを考えてくれない」
    経営者なら誰しも、心の中でボヤいたことがあると思います。
    でも、これって裏を返せば、
    「自分以上に会社のことを無我夢中で愛せる人はいない」
    ということ。
    それはそれで、スゴいことなんじゃないでしょうか?

     

    経営者は孤独、
    経営者の気持ちを誰もわかってあげられない、
    とよく言います。

     

    そのことについて嘆く前に、
    「会社のことを無我夢中で愛している(おそらく)唯一の存在である自分」
    をしっかり認識して、その絶対的な価値を活かすにはどうすればいいのか、
    考えてみてもいいように思いました。

     

    経営者目線で書いてしまっていますが、
    観る人の立場によって意見が変わる映画だと思います。
    いろいろな方の意見が聞きたくなりました。

  • 2月8日という日

  • 2016 / 02 / 08

  • 2月8日という日付に既視感があるな、と思ったら、
    5年前に開業届けを出した日でした。

     

    世の中を変えたいとか、大それたことは考えていませんでした。
    頑張った分だけ目に見える成果になる感覚が欲しかったんです。

     

    ここからどうなっていくのかわからなくて、
    何となくうまくいくような予感だけがあって、
    電車に乗って中目黒にある税務署に行きました。

     

    受け取った開業届けは拍子抜けするぐらいちっぽけで、
    記入台のボールペンはぐるぐるしたコードでつながっていて、
    「ちゃんとインク出るかな…」と思いながら書きました。
    書き込むことなんてちょっとなのに、手がガクガクと震えました。

     

    その日から5年。
    こんな小さな会社に勇気を持ってチャンスを与えてくれる方々や、
    代表者としてはまだまだ未熟な私と一緒に仕事をしてくれるメンバーのおかげで、
    何とか廃業せずにやって来れました。

     

    その間、
    「オージュ・コンサルティングの『オージュ』って何なんですか?」
    と何度も聞かれました。

     

    「『オージュ』は『桜寿』と書きます。
    桜は美しいもの。
    寿はおめでたいこと。
    『美しいもので経営を豊かにする』という意味です。」
    と答えています。

     

    本当は、「桜寿」は三味線の師匠に昔いただいた名前で、
    この説明は後からこじつけたものです。

     

    こじつけなのに、これを繰り返して口に出しているうちに、
    『美しいもので経営を豊かにする』がオージュ・コンサルティングの
    経営理念のようになっていきました。

     

    経営理念というのは、
    企業が前に向かって進んでいく中で指針となるものであり、
    最終的な判断基準になるものだと認識しています。

     

    言い換えると、
    何がどうあってもブレない部分、
    企業として譲れない部分と言えるかもしれません。

     

    オージュ・コンサルティングにとって
    「経営を豊かにする」こと、「美しいものを提供する」ことが、
    まさにブレない、譲れない部分でした。

     

    オージュ・コンサルティングが生み出すものは、
    いかなる時もクライアントの「経営を豊かにする」ものではないといけないと考えています。

     

    きちんとお客様に愛されるようになり、適正な価格で販売できるようになれば、経営者や社員さんたちの生活にゆとりが出て、新しいことにもチャレンジできるようになる。そのような流れを作っていくことが私が描く「豊かな経営」です。

     

    また、オージュ・コンサルティングが生み出すものは、
    いかなる時も「美しい」ものではなければいけないとも思っています。

     

    世界一美しいものを生み出すのは無理だとしても、
    常にある一定の基準(現段階では主に私の基準)をクリアしたもののみを世の中に出したいと考えています。

     

    この2つの点は、
    周りから何を言われようと、どんなに辛く嫌なことがあっても、
    決して曲げられなかった部分です。

     

    オージュ・コンサルティングが始まってから、まだ5年。
    とってもおこがましいことですが、
    これから50年、100年続く会社にしていきたいと思っています。

     

    そのために、私の代での経営理念を定める必要があると感じました。

     

    オージュ・コンサルティングの最初の代表者として、
    「美しいもので豊かにする」
    を最初の経営理念にいたします。

  • 「家族とは?」「正しさとは?」と考え込んでしまう映画「少年」

  • 2015 / 05 / 30

  • 「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」「愛の亡霊」「ユンボギの日記」「少年」…先週からすごい勢いで大島渚監督作品を見ています。

     

    そろそろ映画館で誰かに「大島渚、好きなんですか?」と声をかけられるんじゃないかなと思い、「いえ、名前が似てるだけです」と答えようと心の準備をしているのですが、今のところ誰にも声をかけられていません。

     

    今日見た「少年」すごく良かったです。「当たり屋」を稼業として全国を点々とする父、母、少年、幼児の4人家族の話なんですが、4人の心の動きがとても繊細に描かれています。

     

    父親は、戦争で怪我をしたのを言い訳に、真面目に働こうとしません。母親は、なぜかそんな父親に惚れ込んでいて、車に当たる役を仕方なく引き受けています。母親は当たり役を続けているうちに身体に負担がかかってしまい、10歳ぐらいの少年が当たり役をすることになります。

     

    少年は賢いけれど感情を表に出さない男の子で、そんな自分の運命を受け入れつつも、家族の他のメンバーを冷静な目で見ています。

     

    母親(少年にとっては本当は継母です)は、そんな立場にありながらも非常に美しく気品を感じさせる女性で、少年とは一種の共犯関係にあります。

     

    少年と母親の関係がとても不自然でいびつなのに、どこか血縁を超えたような温かくまっすぐな愛情が流れているのが感じられるところが、この映画の見所のような気がしました。

     

    無理矢理まとめてしまえば、「家族って何なんだろう」「正しいってどういうことなんだろう」と考えさせられる映画なんですが、大人目線で、父親と母親の関係性のやるせなさをでじっくり考えてもみたいと思いました。

     

    まだまだ、大島渚監督作品を観はじめて間もないのですが、目に見えるところで表現する感情と、目に見えない部分で感じさせる感情に微妙に違いがあり、それぞれの登場人物のキャラクターが角度によっていろいろに見えるところが、この監督の映画の素晴らしいところなのかな?とぼんやりと思っていたりします。

  • フリーランスの方のための無償(またはあり得ない低額)で仕事を依頼された時のお断りセリフ集

  • 2015 / 01 / 22

  • フリーランスの方のために、

    「無償でサービスを提供してくれ」と言われたときのお断りのセリフ例を具体的にまとめてみました。

     

    ・<上の句>と<下の句>に分けていますので、状況に合わせて組み合わせてください。

    ・そのまま言うとちょっとキツい言い方になるので、適当にアレンジしてお使いください。

    ・私に対しての「最悪」「こんなヤツ嫌だ!」などのご意見はどうぞご自由に…

     

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    <上の句>

    1.【投資】プロになるまでに膨大な時間と費用がかかっておりますので、

    2.【犠牲】独立するために(あなたのような)「安定した職業に就く機会」を失っていますので、

    3.【準備】サービスを提供するための準備にも時間や費用がかかりますので、

    4.【他のお客様】きちんとお金を払ってくださる「他のお客様」がいらっしゃってこそ私の生活が成り立っておりますので、

    5.【優先順位】無償の仕事をすることでせっかくいただいた有償の仕事が行き届かなくなる可能性がありますので、

    6.【業界】業界として、無償で仕事をすることで平均単価が下がってしまい同業者に迷惑をかけますので、

    7.【宣伝効果】経験上、無償のお仕事で名前を出すよりも、有償のお仕事で成果を出した方がよっぽど宣伝になりますので、

    8.【逆ギレ】つまり、私の仕事の価値はタダ同然というご認識でしょうか?

     

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    <下の句>

    1.無償でのお仕事は基本的にお断りしております。

    2.他の方を探してください。(多分どなたにもお断りされると思いますが)

    3.ご予算がつきましたときにまたご連絡ください。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  • 事業計画書って結構大事なんです①ゴールの設定

  • 2014 / 10 / 17

  • またまた久しぶりの更新です。

     

    しかもなんともコンサルっぽいタイトルではないですか。

     

    いつも
    「大森のブログは仕事に全然関係ないのではないか」
    「仕事に関係がないというより、むしろ逆効果なのではないか」
    とのご指摘をいただくので、
    10回に1回ぐらいはちゃんとしたことを書こうと思います。

     

    さて、最近起業セミナーの仕事が増え、
    起業する方からのご相談も増えているのですが、
    「事業計画書を書くのは大事だよ!」
    ということをなかなか説得力のある言葉で伝えられないなぁ、
    と思っていました。

     

    ほとんどの事業者様は
    融資を受けたり補助金申請を出す時になって
    バタバタと事業計画書を作ったりするのですが、
    それ以上に大切なことがあるんですよね。

     

    今回はその大切なことの一つ
    ①ゴールを設定すること
    の必要性を考えてみようと思います。

     

    突然、卑近な例を出します。

     

    「お礼状やお詫び状を大量に出す」といった作業を社内でしたことがある方は多いと思います。

     

     

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    4人ぐらい人手が確保できたら、だいたいこんな感じで作業分担すると思います。
    なんとなく、上の吹き出しみたいなイメージをみんな持っています。

     

     

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    ところが、作業がある程度進んだ時に、誰かが「あ、手紙に印鑑を押さなくちゃいけなかった」と気づきます。こうなると大変です。新たに印鑑を押す人を確保して、椅子を動かして座ってもらって、今まで封筒に入れた手紙を全部取り出して印鑑を押してまた封筒に入れて…ため息が出そうですね。

     

     

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    印鑑を押す係の人が加わってしばらくして、また誰かが「あ、封筒に切手貼らなくちゃいけなかった」と気づきます。新たに切手を貼る人を確保して、椅子を動かして座ってもらって、切手を貼る作業をしてもらいます。行き当たりばったりで後戻り作業が多く、だんだん他のメンバーもイライラしてきます…

     

    こういうのって、よくある光景ですよね。

     

    もし、最初から「手紙に印鑑を押して三つ折りにし、封筒に入れて宛名シールと切手を貼ったもの」というゴール(完成図)がはっきりしていれば、少なくともこのようなことにはならなかったように思います。

     

    ゴールを明確に設定し、メンバー全員でそのゴールを共有することってとても大事です。
    そのことによって、ゴールにたどり着くまでの時間が大幅に節約できますし、無駄な労力をかけなくても済みます。時間や労力が余計にかかるがゆえのモチベーションの低下も防ぐことができます。

     

    ゴールの設定は、事業計画書だけではなく、日々の細かい業務でも必要なことですよね。

     

    ②に続く予定なのですが、何を書くか決めていないので、思いついたら書きます。
    あ…私が一番行き当たりばったりじゃん!

  • 「日本人は目に見えないものにお金を払わない」は本当?

  • 2014 / 09 / 16

  • 人生で初めて、1000円カットに行ってきました(!)

     

    自動券売機でチケットを買って、
    チケットを美容師さんに渡します
    そうすると、美容師さんが
    「何センチ切りますか?」と聞いて、
    そのままカットスタート。

     

    仕上がりは…
    悪くはありませんでした。
    1,000円であれば、これで十分じゃないかな?
    という感じです。

     

    でも、私は「次回はいつも行っている美容院にしようかな」と思いました。

     

    1000円カットの美容院、文字通りカット1,000円。
    それに対して、都内の通常の美容院、カット平均5,000円。

     

    仕上がりにほとんど差が無いとすれば、この差はなぜ生じてくるのでしょうか?

     

    丁寧な接客
    店内の雰囲気
    高度で繊細な技術力…

     

    いろいろありそうですが、
    私は一番の違いは
    「提案力」
    だと思います。

     

    5,000円のカットであれば、当然のように、
    「どのようなイメージで見られたいのか」
    「どのような髪の悩みを持っているのか」
    を聞かれるでしょう。
    そして、
    骨格や髪のくせに合った切り方をしたり、
    流行をさりげなく取り入れたり、
    スタイルのキープの方法、日々のケアの方法を教えてくれたりするでしょう。

     

    それに対し、1,000円のカットは
    「切って終わり」
    です。
    (もちろん、1,000円カットでも素晴らしい接客をする美容師さんはいるでしょうし、
    そのような方は本当にスゴいと思います。)

     

    日本人は目に見えないものにお金を払わないと言われています。

     

    しかし、実はこのような目に見えないものに満足してお金を払っているのです。

     

    あなたの会社が提供する商品・サービスの「目に見えない価値」は何でしょうか?
    そして、その「目に見えない価値」はきちんとお客様に伝わっていますか?

     

    私は日々チラシ、ホームページを含めさまざまな広告媒体を見ていますが、
    非常に「もったいない」伝え方をしている企業様が多い気がします。

     

    「もったいない」広告媒体を見ると、変えたくて変えたくてウズウズしてしまいます(笑)

     

    そのままでは伝わらない「目に見えない価値」を文章やビジュアルにして伝えていく。
    私の会社、オージュ・コンサルティングの得意分野です。
    「もったいない」伝え方を「きちんと伝わる」伝え方にしていくために、
    少しでも貢献していければと思っています。

  • 「おばさん」と「おじさん」の非対称性を考えてみる。

  • 2014 / 08 / 14

  • 女も30半ばになってくると、

     

    「私はおばさんと思われてるのでは」「まだお姉さんでいけるはず」
    という葛藤を日々味わうことになる。

     

    そこでふと気づくのが、
    「おばさん」と「おじさん」ってなんだか非対称?
    という疑問である。

     

    「お兄さん」の反対は「お姉さん」
    「おじいさん」の反対は「おばあさん」
    「おじさん」と反対は「おばさん」…のはずなのだが、
    何だか違和感がある。

     

    「おじさん」に比べ「おばさん」の方が、
    ちょっといやな感じの響きになるのである。

     

    例をいくつか挙げてみよう。

     

    「おじさんっぽい服」「おばさんっぽい服」
    これはいやな感じが同程度。

    「かっこいいおじさん」はよく聞くけど
    「かっこいいおばさん」はあまりよく聞かない。

     

    「あの人、おじさんだから」「あの人、おばさんだから」
    なんだかおばさんの方が悪人っぽく聞こえる。

     

    なぜ「おばさん」には批判的なニュアンスがあるのか。

     

    ここで、「おばさん」は誰かにとって
    理解しがたい存在なのではないか
    という仮説を立ててみた。

     

    誰にとって?
    「おばさん」以外の
    「おじさん」「お兄さん」「お姉さん」にとってである。

     

    では、どの点において、
    理解しがたいのか。

     

    私は一応コンサルタントを生業としているのだが、
    女のコンサルタントというのはキャバ嬢並みに
    中高年男性と接することが多い。

     

    そこで気づいたのは、男性は、
    生涯を通じて「モテたい」と思い続ける生き物だということである。

     

    それに対し、女性(の多く)は、
    ある年齢を過ぎると「モテたい」という気持ちが薄れていく。

     

    男性は生涯「両思い」を追い求め、
    女性は「片思い」でも満足するようになるのである。

     

    これが、中高年男性がキャバクラやスナックに通い詰め、
    中高年女性が氷川きよしや韓流スターを追いかける所以である。

     

    ここでちょっと整理をしてみると、
    「おじさん」「お兄さん」「お姉さん」は「モテたい」という気持ちが強くあり、
    「おばさん」はそういう気持ちがあまりないということになる。

     

    だから、「おじさん」「お兄さん」「お姉さん」から見ると、
    「モテたい」という気持ちを卒業した中高年女性の心理は理解できないものであり、
    彼女たちを表す「おばさん」という言葉にも批判的なニュアンスが込められてしまうのだ。

     

    本来であれば、「モテたい」という邪念から自由になった「おばさん」は、
    菩薩のような存在として賞賛すべきなのであるが…

     

    さて、ここ考えなければいけないのが、
    「モテたい」という気持ちから卒業できない中高年女性の存在である。
    「熟女」は性的なニュアンスがあるし、「美魔女」は美しくなくてはいけないし…
    ここに当てはまるニュートラルな表現がなかなかない。

     

    「モテたい」という気持ちを持ったまま「おばさん」の年齢に突入するだろう私としては、
    ここにずばっと入る日本語の登場が待ち遠しいばかりである。

  • 神の湯「玉造温泉」で感じたこと:女と企業のイメージは自由自在!

  • 2013 / 09 / 09

  • 私は大の温泉好きで、出張や旅行では必ず温泉に行くようにしているし、東京にいても1週間に1回程度のペースで温泉銭湯に行っています。

     

    当然女風呂に入っているのですが、そこで気づいたのが、服を脱いで化粧を取ると女性の年齢は識別がかなり難しくなるということ。もちろん、ざっくりと「若い」「中高年」「シニア」ぐらいは分かるのですが、20代と30代、40代と50代を見分けるのは非常に困難。ましてや、職業や未婚既婚となると、判別はほぼ不可能になります。

     

    お風呂から上がり、服を着て化粧をすると、突如としてその女性のいろいろな情報が流れ込んできます。何歳ぐらいなのか、OLなのか学生なのか、既婚なのか未婚なのか、どんなファッションが好みなのか、どういうこだわりを持っているか、等。

     

    そして、それぞれが20代のショップ店員や、30代のOLや、40代の主婦に変身して脱衣所を後にするのです。

     

    ここから分かるのが、(特に外見に関して)私たちは「その人がもともと持っているもの」以外の要素で相手を判断しているということです。服の着こなし方、持ち物、化粧の仕方等が、かなりの割合で相手を判断する基準となっているのです。

     

    言い換えれば、もともと持っている外見に関係なく、自分のイメージを変える余地は、「ものすごく」あるということ。

     

    「自分は可愛くないから」「自分は太ってるから」と言って諦めてしまう女性に違和感を感じるのは、私がイメージは自由自在だと思っているからかもしれません、
    (もう一つの理由は、「親からいただいたものには自信を持つべき」という信念に近い考えを持っているからなのですが…)

     

    これは私の仕事の一つの軸となっている広告物の企画制作にもつながることです。

     

    企業や商品であっても、そのイメージを変えられる可能性は「ものすごく」あります。どんなものでも、よりよく見せること、分かりやすく伝えることは可能なんです。

     

    それなのに、努力をする前から、「この業界はもうダメだから」「見た目を変えたって売れないから」と思い込んでしまっている企業が多すぎる気がします。これは、とても残念なことです。

     

    確かに、見た目を変えるだけで売れないものを売れるようにするのは非常に難しいですし、私たちだって爆発的に売上が上がるという保証をすることはできません。でも、そこで諦めてしまうのはちょっともったいないなぁと思います。

     

    私には経営のすべてを変えることはできないが、一緒にものが売れるようにする最大の努力はしますし、そのために常に情報収集をしています。

     

    「ムリかも」と思っても、諦めずに相談ぐらいはしていただければ、何かしらの解決策が出せるかもしれません。

     

    ついつい仕事の話をしてしまいましたが、以上が出雲の神の湯、玉造温泉で思ったことです。ああ、神の湯に浸かりながら、まあなんと邪念だらけの私。

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    ふぞろいな中小企業診断士(同友館)

    中小企業診断士の資格を取って人生が変わった! 診断士になって、コンサルタントとして独立する人もいれば、そのまま企業に残る人もいる。 11人の手記・インタビューを中心に、30代・40代の中小企業診断士の生の姿に迫る!