• 「おばさん」と「おじさん」の非対称性を考えてみる。

  • 2014 / 08 / 14

  • 女も30半ばになってくると、

     

    「私はおばさんと思われてるのでは」「まだお姉さんでいけるはず」
    という葛藤を日々味わうことになる。

     

    そこでふと気づくのが、
    「おばさん」と「おじさん」ってなんだか非対称?
    という疑問である。

     

    「お兄さん」の反対は「お姉さん」
    「おじいさん」の反対は「おばあさん」
    「おじさん」と反対は「おばさん」…のはずなのだが、
    何だか違和感がある。

     

    「おじさん」に比べ「おばさん」の方が、
    ちょっといやな感じの響きになるのである。

     

    例をいくつか挙げてみよう。

     

    「おじさんっぽい服」「おばさんっぽい服」
    これはいやな感じが同程度。

    「かっこいいおじさん」はよく聞くけど
    「かっこいいおばさん」はあまりよく聞かない。

     

    「あの人、おじさんだから」「あの人、おばさんだから」
    なんだかおばさんの方が悪人っぽく聞こえる。

     

    なぜ「おばさん」には批判的なニュアンスがあるのか。

     

    ここで、「おばさん」は誰かにとって
    理解しがたい存在なのではないか
    という仮説を立ててみた。

     

    誰にとって?
    「おばさん」以外の
    「おじさん」「お兄さん」「お姉さん」にとってである。

     

    では、どの点において、
    理解しがたいのか。

     

    私は一応コンサルタントを生業としているのだが、
    女のコンサルタントというのはキャバ嬢並みに
    中高年男性と接することが多い。

     

    そこで気づいたのは、男性は、
    生涯を通じて「モテたい」と思い続ける生き物だということである。

     

    それに対し、女性(の多く)は、
    ある年齢を過ぎると「モテたい」という気持ちが薄れていく。

     

    男性は生涯「両思い」を追い求め、
    女性は「片思い」でも満足するようになるのである。

     

    これが、中高年男性がキャバクラやスナックに通い詰め、
    中高年女性が氷川きよしや韓流スターを追いかける所以である。

     

    ここでちょっと整理をしてみると、
    「おじさん」「お兄さん」「お姉さん」は「モテたい」という気持ちが強くあり、
    「おばさん」はそういう気持ちがあまりないということになる。

     

    だから、「おじさん」「お兄さん」「お姉さん」から見ると、
    「モテたい」という気持ちを卒業した中高年女性の心理は理解できないものであり、
    彼女たちを表す「おばさん」という言葉にも批判的なニュアンスが込められてしまうのだ。

     

    本来であれば、「モテたい」という邪念から自由になった「おばさん」は、
    菩薩のような存在として賞賛すべきなのであるが…

     

    さて、ここ考えなければいけないのが、
    「モテたい」という気持ちから卒業できない中高年女性の存在である。
    「熟女」は性的なニュアンスがあるし、「美魔女」は美しくなくてはいけないし…
    ここに当てはまるニュートラルな表現がなかなかない。

     

    「モテたい」という気持ちを持ったまま「おばさん」の年齢に突入するだろう私としては、
    ここにずばっと入る日本語の登場が待ち遠しいばかりである。

  • 神の湯「玉造温泉」で感じたこと:女と企業のイメージは自由自在!

  • 2013 / 09 / 09

  • 私は大の温泉好きで、出張や旅行では必ず温泉に行くようにしているし、東京にいても1週間に1回程度のペースで温泉銭湯に行っています。

     

    当然女風呂に入っているのですが、そこで気づいたのが、服を脱いで化粧を取ると女性の年齢は識別がかなり難しくなるということ。もちろん、ざっくりと「若い」「中高年」「シニア」ぐらいは分かるのですが、20代と30代、40代と50代を見分けるのは非常に困難。ましてや、職業や未婚既婚となると、判別はほぼ不可能になります。

     

    お風呂から上がり、服を着て化粧をすると、突如としてその女性のいろいろな情報が流れ込んできます。何歳ぐらいなのか、OLなのか学生なのか、既婚なのか未婚なのか、どんなファッションが好みなのか、どういうこだわりを持っているか、等。

     

    そして、それぞれが20代のショップ店員や、30代のOLや、40代の主婦に変身して脱衣所を後にするのです。

     

    ここから分かるのが、(特に外見に関して)私たちは「その人がもともと持っているもの」以外の要素で相手を判断しているということです。服の着こなし方、持ち物、化粧の仕方等が、かなりの割合で相手を判断する基準となっているのです。

     

    言い換えれば、もともと持っている外見に関係なく、自分のイメージを変える余地は、「ものすごく」あるということ。

     

    「自分は可愛くないから」「自分は太ってるから」と言って諦めてしまう女性に違和感を感じるのは、私がイメージは自由自在だと思っているからかもしれません、
    (もう一つの理由は、「親からいただいたものには自信を持つべき」という信念に近い考えを持っているからなのですが…)

     

    これは私の仕事の一つの軸となっている広告物の企画制作にもつながることです。

     

    企業や商品であっても、そのイメージを変えられる可能性は「ものすごく」あります。どんなものでも、よりよく見せること、分かりやすく伝えることは可能なんです。

     

    それなのに、努力をする前から、「この業界はもうダメだから」「見た目を変えたって売れないから」と思い込んでしまっている企業が多すぎる気がします。これは、とても残念なことです。

     

    確かに、見た目を変えるだけで売れないものを売れるようにするのは非常に難しいですし、私たちだって爆発的に売上が上がるという保証をすることはできません。でも、そこで諦めてしまうのはちょっともったいないなぁと思います。

     

    私には経営のすべてを変えることはできないが、一緒にものが売れるようにする最大の努力はしますし、そのために常に情報収集をしています。

     

    「ムリかも」と思っても、諦めずに相談ぐらいはしていただければ、何かしらの解決策が出せるかもしれません。

     

    ついつい仕事の話をしてしまいましたが、以上が出雲の神の湯、玉造温泉で思ったことです。ああ、神の湯に浸かりながら、まあなんと邪念だらけの私。

  • マーケティングミックス(4P)から見える地域性

  • 2012 / 08 / 27

  • 台風15号の折、沖縄の状況がとても心配ですが、忘れないうちに書いておきたいのでアップします。

     

    先週月曜日、沖縄県豊見城市で、販売・接客スペシャリスト育成セミナーを行ってきました。

     

    私は、主にマーケティングと販売の数字を中心にお話させていただいたのですが、
    面白い発見がありました。

     

    一言で言うと、「沖縄の女性は強い!」ということです。

     

    セミナーでは、自分がパン屋さんを開業すると仮定して、
    STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)、
    マーケティングの4P(Product:製品、Price:価格、Promotion:販売促進、Place:チャネル)
    のフレームワークを使ってどのような方策を取るかを考えていただきました。

     

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    すると、3分の1ほどの方が、
    4Pの「Place:チャネル」で「移動販売をします」とおっしゃるんですね。
    この方々、すべて女性でした。

     

    東京でセミナーをすると、「Place:チャネル」というと、
    店舗販売か、インターネット販売か、どちらかしか出てきません。
    なので、私にとっても想定外でした。

     

    それにしても、沖縄の炎天下の中、女性の細腕でカートを引いて売り歩くわけですよ。
    それが真っ先に出てくるって、本当に沖縄の女性って強いなぁと思いました。

     

    そして、強いと同時に賢いとも思いました。
    移動販売なら、場所代はかかりません。
    場所代がかからないのに、通信販売と違い、フェイストゥフェイスのやりとりができます。
    ローコストで、お客様との関係性を深めやすい方法ですよね。

     

    沖縄の女性はあたたかでおおらかなイメージですが、
    実は商売上手な方も多いらしいです。
    そんな話にも納得させられるエピソードでした。

  • 銭湯は仕事である。

  • 2012 / 08 / 01

  • 首都圏の温泉銭湯に通うようになって4ヵ月がたちました。
    今でも週に2回は電車に乗って銭湯に行っています。

     

    わざわざ電車に乗って銭湯に行くなんて無駄な行動だと思われる方も多いでしょう。ごもっともです。私自身ですらそう思いますから。
    とはいえ、その中から何かしら有益な部分を見つけようとするのが人間というものです。

     

    今回は、「銭湯に入る行為は仕事とよく似ている」ということを書こうと思います。

     

    一般的に、仕事においては、以下のことが重要だと言われています。

     

    ・準備や段取りを入念に行うこと
    ・生産的な行為と非生産的な行為を明確にすること
    ・社会的なルール、マナーを守る事

     

    これって、銭湯でも同じなんですよね。

     

    ・シャンプーやコンディショナー、タオルの準備、
    どういう順番で服を脱いでしまうかの段取りは、
    非常に重要です。
    特に下着を忘れて同じ下着を来て帰るときのむなしさといったらありません。

     

    ・銭湯における生産的な行動とは、体を洗うことと湯船につかること。
    非生産的な行動とは、服を脱いだり着たりすることです。
    服の着脱を効率化して時間を短縮することで、
    銭湯のコア部分である体を洗う時間や湯船につかる時間を長くすることができます。

     

    ・銭湯は公共の場から、当然ルールがあります。
    体を洗ってから湯船につかる、湯船にタオルはもちこまない、
    髪の長い人は髪をまとめて、シャワーを浴びるときは後ろの人に気をつける、
    などです。
    それを守ることで、常連のおばあちゃん(おじいちゃん)に親しみを持って声をかけられることになり、コミュニティの一員として受け入れられることになります。

     

    このように、銭湯というのは単なる体をきれいにする場、心を癒す場であるばかりでなく、仕事や社会生活に必要なエッセンスを学ぶことができる場でもあるのです。
    最近、銭湯に通う人が減り、子どもたちがこのような場を失っていることは、由々しき事態であると勝手に考えているのですが、いかがでしょうか?私自身、銭湯に通いつつ、仕事力を高めていけるよう頑張りたいと思います(笑)。

     

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    不動産屋さんとのコラボ看板。

     

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    懐かしい感じの下足箱。

  • 銭湯のおばあちゃんに学ぶオピニオンリーダーの条件

  • 2012 / 05 / 29

  • 首都圏各地の銭湯を巡るようになって、1ヵ月以上がたちました。

     

    銭湯に行くと、当たり前のことですが、いろんな方の衣服や化粧を取った姿を見ることができます。そこで気づくのは、若い女性の肌や体つきに比べ、年配の女性のそれらには個人差がかなり大きいことです。年齢を重ねれば重ねるほど、その人の生き方が身体に表れるのだなぁと、しみじみ感じさせます。

     

    さらに、年配の女性の中にも、驚くほど若々しく美しい方が一定の割合でいることに気づきました。例えば、肌がなめらかで、顔の輪郭が引き締まっていて、背筋もぴんと伸びていて…そのような方が銭湯に行くと一人はいるのです。

     

    先週銭湯に行ったときも、70歳前後の美しい女性がおられました。その方は、同世代のグループの中にいましたが、メンバーと談笑しながらも、さりげなく顔のマッサージをされていました。すると、隣にいた方が、その女性に「いつも綺麗ね。何を使ってるの?」と聞きました。「○○っていう石けんを使ってるのよ」その女性が答えると、向かいにいた方が、「そうそう、○○さんに教えてもらって、私も使ってるのよ」と言い、さらにその隣りの女性が「あ~、私もこの前使ったけど、なかなかいいわね」と言いました。

     

    その時、気づいたのです。その美しい女性が、そのグループのオピニオンリーダーだということに。

     

    オピニオンリーダーというのは、顧客の購買行動に重要な影響を与える意見や感想を提供する人々のころで、スタンフォード大学のロジャース教授は、その特性について、「コミュニティ外部にある先端的な情報にアクセスできるだけの、能力・知識・地位をもっていること」「コミュニティ内部で、他のメンバーに新しい情報を伝えるだけの、社交性と社会的地位があること」を挙げています。

     

    70歳前後のその女性は、不断の情報収集(娘や孫に聞くとか)と努力(銭湯でもマッサージをするとか)によって、若さと美しさを保ち、そのことによってそのグループ内でオピニオンリーダーとしての確固たる地位を築いたのだと思います。
    浴槽から出て行くその女性のすらりとした後ろ姿を見ながら、そんなカッコいいおばあちゃんになりたいものだと思いました。

  • 広告媒体としてのケロリン桶

  • 2012 / 05 / 17

  • 最近、すっかり近場温泉めぐりが趣味になってしまった私ですが、
    銭湯に行くと必ず出会うものがあります。

     

    それは「ケロリン桶」。
    黄色い風呂桶に赤文字で、内外製薬の痛み止め薬「ケロリン」のロゴが書かれたアレです。

     

    「ケロリン桶」というと、「ああ、懐かしいね」と言われそうですが、
    「ケロリン桶」は現在の銭湯でも現役です。
    しかもかなり新品に近い状態のものもあるのです。

     

    内外薬品のホームページによると、
    ケロリン桶のはじまりは昭和38年、現在までで200万個が納入され、
    なんと今でも4、5万個のペースで全国の銭湯等に納入され続けているらしいのです。

     

    一般的に風呂桶が広告媒体としてベストかどうかはわかりませんが、
    「風呂桶と言えばケロリン」と認知されたという意味では、
    非常に効果的だったのではないかと思います。

     

    ケロリン桶の広告媒体としての成功には、以下のような要因があると考えられます。

     

    ①「風呂桶に広告を出す」という発想が(当時としては)斬新だった
    ②広告媒体であるにも関わらず、強度等の品質に優れていた
    ③「ケロリと頭痛が治る」ことを連想させるわかりやすいネーミングだった

     

    現在、電車の吊り革や階段など、様々なものが広告手段として使われていますが、
    案外思いもよらなかったところに広告のチャンスが潜んでいるかもしれませんね。

     

    <参考URL>
    内外製薬株式会社ーケロリン桶の由来
    有限会社睦和商事
    ※ケロリン桶の納入業者さんのようです。ケロリン桶に対するこだわりが素敵!

  • シェア70%!みんな大好きなアレを作っている会社

  • 2012 / 05 / 14

  • 今日は、私の育った山口県周南市の自慢をさせてください。

     

    「ええっと、何があるの?」「景色キレイそうだね~(=田舎ってコト?!)」
    と言われてしまう周南市ですが、
    なんと、みんなが大好きなアレの全国シェア70%の会社があるのです!

     

    では、アレのヒント。

     

    1)一年の始めにドキドキするもの
    2)神社に行くとつい買ってしまうもの
    2)買っても(基本的には)持って帰らないもの

     

    わかりましたか?答えは「おみくじ」!
    全国のおみくじの70%は、周南市鹿野地域にある女子道社という有限会社で作られているそうです。
    女子道社の成り立ちが、またすごい。明治時代に近隣の神社の宮司さんが、女性の自立を目指す活動をしていたらしく、その資金源として創業したそうです。

     

    詳しくは、「知っ得!しゅうなん再発見 女子道社」をご覧ください。

     

    創業時の想いの通り、今でも近隣の女性たちが集まって手作業で丁寧におみくじを仕上げているそうです。

     

    創業のきっかけ、企業としてのありかた、そしてシェア、
    どれをとっても共感でき、応援したくなる会社だなぁと思いました。

  • ネット販売だからこそ、あたたかさを。

  • 2012 / 05 / 13

  • 今日は母の日でしたね!

     

    実母・義母ともに離れて住んでいる私は、
    毎年ネットショップをフル活用しています。

     

    今年は、実母にはアクセサリーを、
    義母には(夫と義妹と一緒に)フラワーアレンジメントを贈りました。

     

    そして、今日義母からお礼のメールが…
    「毎年贈ってくれるので、お花屋さんが『いつものを届けに来ましたよ』と言ってくれました」とのこと。

     

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    見えにくいのですが、
    「お母さん、いつもありがとう。いつまでも元気でね。
    ○○・渚・○○」
    と書かれています。

     

    そして、メールにはフラワーアレンジメントの写真が添付されていたのですが、
    なんと、私が申し込みフォームに入力したメッセージが、
    手書きの綺麗な文字で書かれてピックで挿してありました。

     

    数年前からの注文を覚えてくれてる人がいて、
    丁寧にメッセージを書き写してくれる人がいる。
    そのことに感動を覚えました。

     

    ネットショップはワンクリックで買い物ができるため、
    私たちはその裏にいる人たちの存在を忘れがちです。

     

    でも、お客様が注文してから、商品が手元に届くまでには、
    実は多くの人々の手がかかっています。
    商品を揃える人、包む人、伝票を書く(出力する人)、運ぶ人…

     

    いつもは意識していませんが、
    ふと、その人たちの存在に気づくときに、
    えも言われぬ感動を覚えたりします。

     

    数多くのネットショップを利用してきた私ですが、
    心に残るのはどこかで「あたたかさ」を感じるお店です。

     

    ネットショップは、簡単でお手軽。
    だからこそ、「あたたかさ」を伝えることで、
    お客様の印象に残るお店にしていきたいですね。

  • 名刺忘れを防ぐ方法

  • 2012 / 05 / 12

  • この前ひやっとしたことがありました。

     

    初めて行ったお客様と名刺交換をしようとしたところ…
    名刺入れがないっ!
    かなり焦りましたが、
    こんなこともあろうとお財布に予備の名刺を入れていたので難を逃れました。

     

    そして、結局家に帰った後、
    バッグの底に名刺入れが隠れていたのを発見しました…
    あの焦りは何だったのか。

     

    今回のことで、名刺忘れを防ぐ方法をいろいろ調べてみましたので、
    参考までに。

     

    <名刺忘れ対策>
    1)名刺入れだけでなく、財布や手帳に名刺を数枚入れておく。
    2)いただいた名刺をしまう時に、同じ数だけ自分の名刺を補充する。
    3)仕事でも個人でも使える汎用の名刺を作っておく。
    4)バッグの中の定位置に名刺入れを入れるようにする。

     

    <名刺切れ対策>
    1)名刺が入っている箱の下から10枚目あたりに「そろそろ発注してください」とううことを表す色紙を入れておく。
    2)名刺をプリンターで印刷できる用紙を持っておき、いざとなったら使えるようにする。

     

    ちなみに私の名刺はこちらで注文しています。
    知り合いがデザインも注文したようですが、値段も安くデザインも良かったようです。
    くのいちごーごー

  • 「良い考え」「悪い考え」を擬人化してみると

  • 2012 / 05 / 10

  • 学生時代、江戸時代の文学を研究していました。
    中でも、黄表紙と呼ばれる大人向けの絵本(今で言う漫画のようなもの)が大好きでした。黄表紙の挿絵はユニークなものが多いのですが、中でも印象的だったのが、山東京伝の『心学早染草(しんがくはやそめぐさ)』。人の心の中にある気持ちを擬人化して「善玉」「悪玉」と呼ぶ、という視点が斬新でした。

     

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    上の絵では、花魁のもとから帰ろうとする客の袖に、悪玉が「もっと居続けようよ」としがみついています。反対側では善玉が「やっぱり帰らなくちゃだめだよ」と引っ張っています。悪玉3人に対して善玉1人ですから、この客は本心は花魁のもとにいたいのでしょう。

     

    これは江戸時代の黄表紙の話ですが、今でも、心の中のもやもやした気持ちを擬人化してみると、すっきりすることがあります。

     

    私たちのような自営業者は生活の浮き沈みが激しいので、わけもなく落ち込んだり自信を無くしたりすることもあります。でも、そのような時も「落ち込み玉」とか「悲観玉」のようなやつらが勝手に自分の心の中に入ってきて気持ちを荒らしているだけだ、と考えるようにすれば、少し気持ちが晴れて来たりもします。

     

    日本の昔話に出てくる鬼や妖怪も、人間の心の中にある邪気を擬人化したものだと聞いたことがあります。(能で女性の妄念が鬼として姿を表すのは典型的ですね)だからこそ、節分行事を始めとする鬼や妖怪を追い出す行事も、自分たちの心を綺麗にしようという目的があったのかもしれません。

     

    現代では、さまざまな心理療法が普及してきているものの、「みんなでわいわい邪気を払う」というシーンは少なくなってきているかもしれません。個人的には、邪気払いをもっとオープンなものにすれば、心の病も少し減るのでは…と思っていたりもするのですが。

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    ふぞろいな中小企業診断士(同友館)

    中小企業診断士の資格を取って人生が変わった! 診断士になって、コンサルタントとして独立する人もいれば、そのまま企業に残る人もいる。 11人の手記・インタビューを中心に、30代・40代の中小企業診断士の生の姿に迫る!