• 大森渚のnote

  • 2019 / 04 / 18

  • オージュ・コンサルティング代表、大森渚はnoteでも記事を書いております。

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    大森渚のnote

  • 二兎を追ってはダメですか?

  • 2017 / 08 / 10

  • 「二兎を追う者は一兎も得ず」

    このことわざを知った時、
    子どもながらに不思議に思ったものだ。

    なぜ、この話者は、
    走って二兎を追おうとしているのか?

    二兎が入る罠を仕掛けたり、
    スナイパーみたいに1つの弾丸で二兎を直線的に撃ち抜いたり(残酷ですみません)しないのか。

    さて、ここから本題。

    「二兎を追う者は一兎も得ず」
    に似た考え方として、
    「仕事か子育てか、どちらかを選ばなくてはいけない」
    というものがある。

    もう議論しつくされたことで、ものすごく古い考え方のようにも聞こえる。でも、やっかいなことに、ゾンビのように姿かたちを変えながら女性をいつまでも追いかけてくる考え方でもある。

    「事業で成功したいなら、子どもは諦めなくちゃね」
    「子どもを育てながら会社を続けようなんて甘いんじゃない?」
    「子ども産みたいんだ。じゃあしばらく仕事はできないね」

    子どもがいない女性には子どもがいる生活を明確にイメージすることは難しい。なので、世の中の言論をつい真に受けてしまう。

    そういう私もつい最近まで、周りのそのような言葉を真に受けてしまっていた。

    私の場合、「事業を軌道に乗せるまでは子どもなんて産めない」と思い込んでいた。

    だから、かなり長い間、子どもを産むのを我慢していた。

    子どもを産みたいという気持ちがありながら我慢するのは本当に辛かった。

    同世代の女性が小さな子どもを連れて歩いていると、下腹部がチクチク痛む。彼らが通り過ぎると、涙がじわっと出てくる。

    小さな子どもの柔らかそうなほっぺた、ぷくぷくとした手足、優しく話しかけるお母さんたちを見るたびに、「これは私がまだ手にしてはいけない幸せなんだ」と思っていた。

    そのようにして、気づいたら私は38歳になり「リミットが近づいてきている」と言われる年齢になった。

    その年齢になって気づいたのは、
    自分の子どもを持ちたいと思うのも、
    社会に認められたいと思うのも、
    私の本能なんだということ。

    それも、体の奥から燃えたぎるレベルの本能だ。

    そのような本能が、自分の中に2つあるのなら、周りの声を無視して突き進んでもいいのではないか、初めてそう思えるようになった。

    健康上の理由で、子どもを産むのが無理な可能性だってもちろんある。

    でももし自分に可能性があるのなら、子どもを育ててみたいし、事業もしっかりと成功させたい。

    数年前のマルボロの広告に、
    「二兎を追う者だけが、二兎を得る。」
    というものがあったけど、
    ありとあらゆる手段を使って、二兎を追って、二兎を得てもいいんじゃないかと思っている。

    これは私より下の世代の方や、出産だけでなく職業の選択で悩んでいる方にも言いたいことなのだけど、「二兎を追うな」という周りからの言葉をまともに信じてはダメだと思う。

    そういう言葉を発する相手は、走って追う方法しか考えていないんだ。常識や個人的な経験の範囲内でしか考えられないんだ。

    巨大な網を使う。
    小型ジェット機で追う。
    もう一匹の兎を捕まえてくれる人を雇う、など。
    二兎を追う方法はたくさんある。

    これは今後の自分へのメッセージ。
    他人の常識を疑え
    自分の声を聞け
    そして、
    二兎を追いたいなら二兎を追え!

    たくさんの人が、二兎を追える社会になりますように。

  • 自営業になってから6年間の心境の変化

  • 2017 / 06 / 13

  • 自営業になってから6年間の心境の変化を、パワポでまとめてみました。多かれ少なかれ、みんなこういうことを感じてるんじゃないかな。

     

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  • 「目標達成ロス」の日々が終わりました

  • 2017 / 06 / 03

  • 30ウン歳になって半年、徹夜が体とお肌にくることをしみじみ実感している大森です。

     

    さて、弊社オージュ・コンサルティングは、第4期の決算を終え、見事独立当初(6年前)に目標としていた売上を達成しました!パチパチパチ。

     

    これというのも、いつも一緒によいお仕事をしてくれる弊社メンバーのみなさん、一緒に楽しくお仕事をできるクライアントのみなさんのおかげです!

     

    そんなこんなで、本当は明るく元気いっぱいに仕事をしているはず…なのですが、ここ3ヶ月、売上目標達成できたとわかったころから、なぜか少〜しテンションが落ちておりました。

     

    仕事は通常通りしていましたが、普段よりノリが悪かったりボンヤリしてたりしたかもしれません。ご心配をおかけしてしまったみなさま、すみませんでした。

     

    この気落ちはなぜなんだろう?自分なりに理由を考えてみました。

     

    一つ目。

     

    一つの目標を達成するというのは、一つの目標を失うことでもあります。一つの目標に向かっている者は、次の目標なんて考えないものなのかもしれません。私は、次の目標が浮かばず、少し空虚感を感じていました。

     

    二つ目。

     

    がむしゃらで走っている時は冷静に自分を見られないものです。走りを止め、一度立ち止まって客観的に自分を見ることで、自分のいたらなさ、無力さ、不勉強を痛いぐらいに感じ、また、周りのもっとすごい方々を見て焦りました。

     

    三つ目。

     

    一つの目標を達成するには、何かを犠牲にしなくてはいけません。ひたすら目標を追い求める中で、知らず知らずのうちに犠牲にしてきたものがあります。私の場合は、家族や友人との時間や、肉体的な健康、人生を楽しむ余裕などでした。ふと、今まで犠牲にしてきたものに目を向けてしまいました。

     

    この3ヶ月間、次の目標を見つけて積極的にそこに向かっていけない自分に、もどかしさを感じたりもしました。

     

    でも、このようにはあらためて考えてみると、自分自身の成長に必要な3ヶ月間だったようにも思います。

     

    ようやく、次の方向性も見えてきたので、次のタームでは少し落ち着いてマイペースに頑張りたいと思います。

     

    あらためまして、よろしくお願いします。

  • まっとうな問題作「帰ってきたヒトラー」

  • 2016 / 07 / 04

  • 家族に
    「そんなの観に行って大丈夫?」
    と心配されながら観に行った作品。

     

    戦争中のヨーロッパの映画を見たり、
    ドイツを訪問したりする度に、
    この疑問が浮かんでは消えていた。

     

    総じて穏やかで知的水準も高いドイツの人々が、
    なぜ彼に盲目的について行ってしまったんだろうと。

     

    この映画を観て、その疑問に対する答えが少し見えた気がした。

     

    1945年から2014年にタイムスリップするアドルフ・ヒトラー。
    そのまま悠然と街を歩き、
    コスプレだと思った通行人に笑われようが、
    観光客にカメラを向けられようが、
    まったく動じもしない。

     

    その姿がたまたま制作中の映像に写り込んだことから、
    テレビマンの目に止まり、
    「ヒトラーそっくりさん」のモノマネ芸人として有名になって行くのだが…

     

    そのようなストーリー。

     

    この映画の恐ろしいところは、彼がだんだん魅力的に見えてきてしまう、ということだ。

     

    モノマネ芸人としての自分の立ち位置をはっきり自覚しながらも、
    現代の新聞や初めて触れたインターネットで現代の情勢を把握し、
    街に出て一般の人々の悩みや不満に真剣に耳を傾け、
    そして息を飲む見事なスピーチ…

     

    そうやって人の心を徐々につかんでいく。

     

    画面の中の人たちの心はもちろん、映画を観ている私たちの心も。

     

    彼が車の中でトレードマークのちょび髭を手入れしている姿や、
    ドッグブリーダーの庭で犬と戯れている姿(この犬は結局殺されてしまうのだけど)は、
    可愛らしくさえ見えてくる。

     

    彼が何をしてきた人物なのか知っているにも関わらず、好感を持ってしまうのだ。

     

    しかし、ユダヤ人のお婆さんの「みんな最初はそうやって笑ってたんだ」という一言で、
    ヒヤリとし、一気に現実に引き戻される。

     

    そして、映画を観ている私たちは、
    とりもなおさず1930年代のドイツの人の心の動きを追体験していたことに気づかされる。

     

    また、
    将来に対する漠然とした不安、
    政治に主体性を持たない人々、
    難民の受け入れ問題など、
    1930年代のドイツと現代のドイツ(ドイツ以外の国も当てはまるかも)
    が重なり合っていることにも。

     

    私自身、
    政治や国際情勢(そしてもちろん他の国の現代史についても)について
    きちんと勉強して来なかったことに非常に反省させられた。

     

    この映画のメッセージは、
    政治に対してきちんとした意見を持たず人まかせにしている人々に対しての、
    「このままじゃ誰か独裁者が出て来たら流されてしまうよ!」
    という警鐘だと思う。

     

    そういう意味で、切り口は挑戦的だけど、
    しごくまっとうな映画だと思いました。

     

    (あまりよい例ではないですが、
    人々に影響を与える人物がどのように人心掌握していくか…
    というプロセスを見る、という観点で見ても興味深い作品です。)

     

    「帰ってきたヒトラー」公式サイト

  • いろいろスゴかった!「生誕300年記念 若冲展」

  • 2016 / 05 / 09

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    若沖展@東京都美術館。70分待ち、GW中に一度断念するも、再挑戦。

     

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    実は近くの国立西洋美術館のカラヴァッジョ展が大本命だったのですが、こちらは比較的あっさり入れました。 私自身は、カラヴァッジョはイタリアの美術史を代表する画家で、陰影のコントラスト、静物の艶やかさ、中性的な人物の醸し出すややセクシュアルな表情など、右に出る者はいないと思っています。また、「バッカス」「果物籠を持つ少年」「ナルキッソス」等の有名な絵も見られる他、「法悦のマグダラのマリア」の世界初公開など、見どころも満載なのですが…
    この混雑状況の違いは何なのでしょう。汗。

     

    いえ、伊藤若沖の絵もとても素晴らしいし、好きなんですけど…

     

    伊藤若沖の絵の素晴らしさについては生半可な知識しかない私が語るべきでは無いとして、このGW中の集客の明暗を分けたのは、若沖展の並はずれたプロモーション戦略なんじゃないかって思うんです。

     

    ・「解説者」を生み出すメディア戦略
    主催者にNHKが含まれていたこともあり、何度もテレビで特集されていた(そうです)。繰り返し放映されることで、美術に関心のある主婦を中心に、「若沖について詳しく語れる一般人」を多く生み出したのではないかと思います。今回の展示でも、若沖についてのうんちくを語るお母様方をたくさん見かけました。彼女たちが率先して、家族や友人を誘って来ていたように感じました。

    ・最新技術とのコラボレーション

    エントランスでは、今年8月から導入される8Kハイビジョンでの作品紹介ムービーが流れていました。(5月8日までだったようです。)こちらもNHKが主催者であることに大きく関係すると思われるのですが、若沖の華やかで精密な絵と高精細のハイビジョンが非常にマッチしており、両者の良さを引き立て合っていました。このように作品にしっくりくる最新技術とのコラボレーションも、一つの成功要因だと思います。

     

    ・音声ガイドのキャスティング
    並んでいる時に周りの方々の会話を聞いていて知ったのですが、「音声ガイドの声が誰の声なのか」で借りるか借りないかを決める方もおられるそうです。(私にはその発想は無かったので新たな発見でした。)若沖展の音声ガイドは、老若男女問わず好まれ、しかも時代劇でも活躍されている中谷美紀さんでした。花魁役をされていたイメージが強いからか、繊細かつ豪華なイメージも、中谷美紀さんにぴったりだと思いました。

     

    ・インパクトのあるポスター
    ポスターの背景は目を引く赤です。赤い色はその色自体にインパクトがあるので、よっぽど主体が強くないと負けてしまいます。このポスターの主体は白い羽根の鳳凰ですが、この鳳凰のインパクトが凄まじいので、赤い背景でも良いバランスになっています。鳳凰の羽根の先の赤いハート模様が背景とのバランスを取っており、また、現代的に通じるセンスを感じさせることにも一役買っています。

     

    ・絶妙なキャッチコピー
    「ひと月かぎりの、この世の楽園。」というキャッチコピーにも脱帽です。この短いセンテンスの中に、「一か月限定であること」「とてつもなく美しい世界が広がっていること」を盛り込んでしまい、さらに、色彩豊かな若沖の絵の世界を「楽園」の一言で言い切ってしまうセンスには、嫉妬さえ感じます。…いや、嫉妬しか感じません。(笑)

     

    ・ふんだんなマジックワード
    「生誕300周年」「史上最大」「一か月限定」というこれでもか!というマジックワードを使える展示だったということも大きいと思います。羨ましすぎる!

     

    そんな感じで若沖展、見どころ学びどころ満載ですので、まだの方はぜひ行ってみてください。 ええっと、カラヴァッジョ展も忘れずに…

     

    「生誕300年記念 若冲展」
    開催日程:2016/4/22(金)~5/24(火)
    ※5/10(火)から一部展示作品が入れ替わります。
    会場:東京都美術館 企画展示室(東京・上野公園)
    開室時間:9:30~17:30
    (ただし、金曜日は午後20時まで)入室は閉室の30分前まで
    休館日:4/25(月)、5/9(月)
    http://jakuchu2016.jp/

     

    「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」
    開催期間:2016年3月1日(火)~6月12日(日)
    場所:国立西洋美術館
    住所:東京都台東区上野公園7-7
    開館時間:9:30~17:30(毎週金曜日 9:30~20:00)
    http://caravaggio.jp/

  • 「誰も自分の気持ちをわかってくれない」とボヤいている社長さんに観てほしい映画「マイ・インターン」

  • 2016 / 02 / 15

  • ドイツ行きの飛行機でアン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロの「マイ・インターン」を観ました。

     

    映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト

     

    全体的に明るく軽いタッチの映画なのですが、
    ここまでグサグサ来る内容の映画はなかなかない!

     

    急成長しているアパレルのネット通販会社が舞台。
    若々しくパワーにあふれる女性社長(アン・ハサウェイ)と
    人生経験豊富なシニアインターン(ロバート・デ・ニーロ)が
    経営と人生の間に巻き起こるさまざまな問題を解決していく…
    ものすごくざっくりいうとそのような映画です。

     

    女性社長の仕事は分刻みで、睡眠も食事もままならなない状態。
    専業主夫になった夫との間には溝ができていきます。
    そんな中、社外からCEOを入れ、女性社長の負担を減らす話が持ち上がりますが…

     

    作中で何度も繰り返される
    「会社のことを一番本気で考えているのは君なんだ」
    という言葉がグサっときました。

     

    会社のことを一番考えているのは経営者自身。
    四六時中、どこにいても誰といても、ずっと会社のことを考えられるのは経営者だから。

     

    ものすごく当たり前のことなのですが、
    そのことを思い出しました。

     

    「従業員が自分ほど会社のことを考えてくれない」
    経営者なら誰しも、心の中でボヤいたことがあると思います。
    でも、これって裏を返せば、
    「自分以上に会社のことを無我夢中で愛せる人はいない」
    ということ。
    それはそれで、スゴいことなんじゃないでしょうか?

     

    経営者は孤独、
    経営者の気持ちを誰もわかってあげられない、
    とよく言います。

     

    そのことについて嘆く前に、
    「会社のことを無我夢中で愛している(おそらく)唯一の存在である自分」
    をしっかり認識して、その絶対的な価値を活かすにはどうすればいいのか、
    考えてみてもいいように思いました。

     

    経営者目線で書いてしまっていますが、
    観る人の立場によって意見が変わる映画だと思います。
    いろいろな方の意見が聞きたくなりました。

  • 2月8日という日

  • 2016 / 02 / 08

  • 2月8日という日付に既視感があるな、と思ったら、
    5年前に開業届けを出した日でした。

     

    世の中を変えたいとか、大それたことは考えていませんでした。
    頑張った分だけ目に見える成果になる感覚が欲しかったんです。

     

    ここからどうなっていくのかわからなくて、
    何となくうまくいくような予感だけがあって、
    電車に乗って中目黒にある税務署に行きました。

     

    受け取った開業届けは拍子抜けするぐらいちっぽけで、
    記入台のボールペンはぐるぐるしたコードでつながっていて、
    「ちゃんとインク出るかな…」と思いながら書きました。
    書き込むことなんてちょっとなのに、手がガクガクと震えました。

     

    その日から5年。
    こんな小さな会社に勇気を持ってチャンスを与えてくれる方々や、
    代表者としてはまだまだ未熟な私と一緒に仕事をしてくれるメンバーのおかげで、
    何とか廃業せずにやって来れました。

     

    その間、
    「オージュ・コンサルティングの『オージュ』って何なんですか?」
    と何度も聞かれました。

     

    「『オージュ』は『桜寿』と書きます。
    桜は美しいもの。
    寿はおめでたいこと。
    『美しいもので経営を豊かにする』という意味です。」
    と答えています。

     

    本当は、「桜寿」は三味線の師匠に昔いただいた名前で、
    この説明は後からこじつけたものです。

     

    こじつけなのに、これを繰り返して口に出しているうちに、
    『美しいもので経営を豊かにする』がオージュ・コンサルティングの
    経営理念のようになっていきました。

     

    経営理念というのは、
    企業が前に向かって進んでいく中で指針となるものであり、
    最終的な判断基準になるものだと認識しています。

     

    言い換えると、
    何がどうあってもブレない部分、
    企業として譲れない部分と言えるかもしれません。

     

    オージュ・コンサルティングにとって
    「経営を豊かにする」こと、「美しいものを提供する」ことが、
    まさにブレない、譲れない部分でした。

     

    オージュ・コンサルティングが生み出すものは、
    いかなる時もクライアントの「経営を豊かにする」ものではないといけないと考えています。

     

    きちんとお客様に愛されるようになり、適正な価格で販売できるようになれば、経営者や社員さんたちの生活にゆとりが出て、新しいことにもチャレンジできるようになる。そのような流れを作っていくことが私が描く「豊かな経営」です。

     

    また、オージュ・コンサルティングが生み出すものは、
    いかなる時も「美しい」ものではなければいけないとも思っています。

     

    世界一美しいものを生み出すのは無理だとしても、
    常にある一定の基準(現段階では主に私の基準)をクリアしたもののみを世の中に出したいと考えています。

     

    この2つの点は、
    周りから何を言われようと、どんなに辛く嫌なことがあっても、
    決して曲げられなかった部分です。

     

    オージュ・コンサルティングが始まってから、まだ5年。
    とってもおこがましいことですが、
    これから50年、100年続く会社にしていきたいと思っています。

     

    そのために、私の代での経営理念を定める必要があると感じました。

     

    オージュ・コンサルティングの最初の代表者として、
    「美しいもので豊かにする」
    を最初の経営理念にいたします。

  • 「家族とは?」「正しさとは?」と考え込んでしまう映画「少年」

  • 2015 / 05 / 30

  • 「戦場のメリークリスマス」「愛のコリーダ」「愛の亡霊」「ユンボギの日記」「少年」…先週からすごい勢いで大島渚監督作品を見ています。

     

    そろそろ映画館で誰かに「大島渚、好きなんですか?」と声をかけられるんじゃないかなと思い、「いえ、名前が似てるだけです」と答えようと心の準備をしているのですが、今のところ誰にも声をかけられていません。

     

    今日見た「少年」すごく良かったです。「当たり屋」を稼業として全国を点々とする父、母、少年、幼児の4人家族の話なんですが、4人の心の動きがとても繊細に描かれています。

     

    父親は、戦争で怪我をしたのを言い訳に、真面目に働こうとしません。母親は、なぜかそんな父親に惚れ込んでいて、車に当たる役を仕方なく引き受けています。母親は当たり役を続けているうちに身体に負担がかかってしまい、10歳ぐらいの少年が当たり役をすることになります。

     

    少年は賢いけれど感情を表に出さない男の子で、そんな自分の運命を受け入れつつも、家族の他のメンバーを冷静な目で見ています。

     

    母親(少年にとっては本当は継母です)は、そんな立場にありながらも非常に美しく気品を感じさせる女性で、少年とは一種の共犯関係にあります。

     

    少年と母親の関係がとても不自然でいびつなのに、どこか血縁を超えたような温かくまっすぐな愛情が流れているのが感じられるところが、この映画の見所のような気がしました。

     

    無理矢理まとめてしまえば、「家族って何なんだろう」「正しいってどういうことなんだろう」と考えさせられる映画なんですが、大人目線で、父親と母親の関係性のやるせなさをでじっくり考えてもみたいと思いました。

     

    まだまだ、大島渚監督作品を観はじめて間もないのですが、目に見えるところで表現する感情と、目に見えない部分で感じさせる感情に微妙に違いがあり、それぞれの登場人物のキャラクターが角度によっていろいろに見えるところが、この監督の映画の素晴らしいところなのかな?とぼんやりと思っていたりします。

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  • ふぞろいな中小企業診断士(同友館)

    中小企業診断士の資格を取って人生が変わった! 診断士になって、コンサルタントとして独立する人もいれば、そのまま企業に残る人もいる。 11人の手記・インタビューを中心に、30代・40代の中小企業診断士の生の姿に迫る!